マニアックな話なので
電気主任技術者の仕事をしたい人だけ読んでくださいね。
私が電気主任技術者の仕事をしてたときの話
会社には高圧受電用の計測器が種類豊富にありましたが、
「仕事終わって はよ、帰りたい」
そして
自分だけ残って練習することが嫌だったので
まったく身についていません。
当時を思い返すと
恥ずかしさをこらえて当時の社長に頭下げて
居残り練習をもっとすればよかったと後悔しています。
この業務も頭でっかちなため、当時を反省して
今は時間をかけて取説を見ながらであれば 継電器試験はできます。
電気主任技術者の仕事で思い出した
楽しい業務内容
単調だけど面白い仕事を一つ紹介。
電気設備には絶縁油変圧器がある
定期点検の時に この油を少し持って帰って
劣化診断をするのですが、
まず色の確認(色相)
ひどいときは透明な油がまっちゃっ茶に濁ります。
次に
全酸価値試験、油を少し試験管に入れ試験薬品を入れかき混ぜます。
ピンク色になるまで注射器を使って
少しづつ酸価値用薬品を入れてシャッフルします。
投入した薬品の量で絶縁油の酸価値を測定します。
(化学実験室で何かのサンプルを実験している雰囲気になります)
次が本題、絶縁油耐圧試験、あぶないよ~
まず電極間ギャップを2.5mmに調整した直径12.5mmの相対する球電極に採取した油を入れます。
空気だったら 30kVでバシって絶縁破壊が起こります。※雷ですね。
では採取したサンプルは…。
「10kV経過ブーン、
20kv経過ブブーン
30kv経過ジージリジリ…
まだ上昇します。
…バシっ…、測定結果○○kVです」
まだ使えるなら38kVから48kVが通常です
30kV以下は 空気以下だから油の交換が必要です。
ちなみに測定器の電圧メモリは最高電圧50kVまでになります。
絶縁油は50kV以上あれば充分であることや
第三種電気主任技術者が携われる電圧が50kVまでと 法律で決まっているからなんです。
慣れてくると単調になって面白くないという人が多いのですが、
新油以外は 3つの試験結果が同じになることは少ないのと
試験環境によってばらつきがあるので(温度、湿度の違い)
考えかたを変えれば興味がわいて一日中やってられます。
(個人的にはもっと手先が器用になり 数をもっとこなしたいです。)
電気主任技術者の仕事は こうゆうマニアックな仕事です。
電気や化学が好きじゃなきゃやれないってことですね。
以上
職人モリマサ